ボルキオキセチン勉強会に参加しました

令和4年10月13日、福智クリニック医局にてうつ病治療薬「ボルチオキセチン」の勉強会を行いました。

ボルチオキセチンは「セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤(S-RIM)」と呼ばれる抗うつ薬の1つであり、セロトニン、ノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミンなど複数の神経伝達物質に関与すると考えられています。

このお薬は、1日1回決まった時間に内服すれば良いので、その方のライフスタイルに合わせて、内服のタイミングを主治医と相談し決めていただくことができます。

うつ病の症状には、気分・感情に関連する症状(抑うつ気分、興味や喜びの消失など)、認知機能に関連する症状(思考力や集中力の減退など)、身体症状(不眠や過眠、疲労感など)など多様な症状がみられます。

治療を続けることによって気分が安定し、身体が回復してきても、認知機能に関連する症状がなかなか良くならないという方も中にはいらっしゃいます。

例えば、今まで3分あればメールを打てていたのに、文章を考えるのに1時間近くかかってしまう、料理の手際が悪くなり時間がかかってしまうなどの症状にお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

うつ病の治療は、病状の回復だけでなく、機能的リカバリー(QOLの回復)も大切です。何か気になる症状などございましたら、どんなことでも構いませんので診察にてご相談ください。