レンボレキサント勉強会に参加しました。
令和2年12月15日、福智クリニック医局にて不眠症治療薬レンボレキサントの勉強会を行いました。
レンボレキサントはオレキシン受容体拮抗薬(脳内の覚醒ホルモンであるオレキシン作用を抑えて、眠気をもたらす薬)であり、2種類のオレキシン受容体を阻害することによって覚醒を抑え、正常な睡眠を促す効果が期待されています。就寝前に服用するお薬で、2.5mg、5mg、10mgの錠剤があるため、不眠の程度によってお薬の量も調整しやすいそうです。
今回の勉強会では、55歳以上の不眠症患者さんを対象として、レンボレキサントを1ヶ月間服用した後の、睡眠状態の調査についてご紹介いただきました。
これによると、終夜睡眠ポリグラフ検査(睡眠時の体の状態を調べる検査で、しっかり眠ることができているか客観的に評価するもの)・調査対象者の主観的評価(しっかり眠れた感じがあるかどうかなどの対象者個人の感想)ともに、睡眠に改善がみられたとのことです。
寝つきが良く安定性があり、筋弛緩作用がないため、睡眠時無呼吸症候群の方にも使いやすいお薬となっています。
不眠症治療薬、睡眠導入剤には様々な種類があり、「眠れない」と言っても、寝付けないのか、夜間に途中で起きてしまうのか、朝早く目が覚めてしまうのかなど様々です。状態によって適したお薬は異なってくるかと思います。
不眠でお困りの方は、どのように眠れないのかについても診察でご相談下さい。