デュロキセチンの勉強会を行いました。
令和2年9月1日(月)福智クリニックにてデュロキセチンの勉強会を行いました。
デュロキセチンは、うつ病治療薬の一つであり、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)に分類されます。うつ病は神経伝達物質が減少することが関係していると言われています。
神経伝達物質(セロトニン・ノルアドレナリン)は、送り手側の神経細胞の末端から受け手側の神経伝達物質の末端に単純に送り出されているのではなく、受け手側で受け取れなかった神経伝達物質を送り手側に戻すシステム(再取り込み)があり、送り手の神経細胞にもその受容体があります。
SNRIは、この再取り込みの受容体をふさいで再取り込みの機能を下げて神経細胞の間に、神経伝達物質を増やそうとする働きがあり、それにより、抗うつ効果(不安・意欲の低下・憂鬱感の改善)を発揮すると考えられています。
うつ病における寛解(=病状が落ち着いて安定した状態)は人それぞれですが、病状の改善、社会機能の回復、良好なQOL(=生活の質)が指標となります。
デュロキセチンの服用によって抑うつ気分、仕事・活動、入眠障害、精神的不安などの改善がみられ、上に挙げた寛解に近づけることができます。
お薬は、良い効果をもたらしますが副作用も伴うため、ご自分に合った薬を選び、服用を継続することが重要となります。何か気になる点などございましたら、気軽に当院にご相談ください。